GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が為替相場に影響を与えるしくみ

(要旨)日本の年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は世界最大の機関投資家(運用規模160兆円)であり、日本ならず世界の金融市場に大きな影響を及ぼしている。
最近では日米政府の意向を受け相場を買い支える道具として利用されているフシがあり、世界の相場がイビツナ動きをするのはGPIFの買い支えによるところが大きい。投資家としてはGPIFの動きをつかんでおく事が必須である。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用実績
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用実績

日本の公的年金の運用を行っているのがGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人:Government Pension Investment Fund)だ。その運用資産は約160兆円といわれている。

このGPIFは、2001年から自主運用を始め、ほぼ国債で運用していたが、2014年、株式・海外の基本ポートフォリオ(運用比率)を増やした(上段新聞記事参照)。国内・海外、株式・債券、それぞれの割合は下のグラフの通り。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ[
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ

それだけでなく、米国および日本の株価が危機的状況を迎えるとGPIFは露骨な買い支えを行い、結果的にドル円相場もドル高方向に誘導する(国内資金が海外運用されることになれば円を売ってドル買う必要があるため)。売国奴、安倍首相は米国と結託し、最も手堅く運用しなければならないはずの日本人の年金を海外投資に振り向け、国際的買い支えの資金源として国民の財産をリスクにさらしている。

GPIFの基本ポートフォリオでいうと、昨年3月末から6月末までに海外運用比率は2.0%上がった。現在GPIFの運用金額は約160兆円であり、その2%分は約3兆円となる。この金額は非常に大きい。GPIFはダントツの世界一の年金基金である、2位のノルウェーの政府年金基金の約1.3倍の規模だ(下のリスト参照)。GPIFが購入すれば、生命保険をはじめとした機関投資家も右に倣えで動く可能性は高い。

世界一の機関投資家GPIF
世界一の機関投資家GPIF

昨今の経済危機が叫ばれる状況で、株高、ドル高は理屈として納得できないが、市場はこのように国家が市場に干渉する官製相場に成り下がってしまっているということにほかならない。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の収益率
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の収益率
GPIFの国内株式主な投資先
GPIFの国内株式主な投資先
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の国別投資先
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の国別投資先